人気ブログランキング | 話題のタグを見る

メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~

まず、最初に訪れたのは「メディチ家礼拝堂(Cappelle Medicee)」である。
花の都フィレンツェ! まずはアレでしょ、大聖堂でしょ…。というところなんだけど。。

実は今回、週末にかけての旅程だったため、
教会やら大聖堂やら美術館やら、拝観できる時間にかなり制約があった。
あっち行ったらこっちに行けない、ここに行ったら間に合わない…。
土曜日は午前のみ、日曜日は休館…なんてことがしばしば。
事前のスケジュールを組むのも一苦労だった。

ということで、フィレンツェ=メディチ家でしょ、と少し強引な理由を持ち出し
大聖堂へと逸る気持ちを落ち着かせ、まずはメディチ家礼拝堂へ。
メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23544310.jpg
向かって左側に見えるのが入口。
こうして見るとそうでもないけど、実に大きくどっしりしている。
メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23544324.jpg
荘厳さに息をのみ、
上を見上げれば見下ろされていた。
メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23544308.jpg
有名なメディチ家の紋章。
丸薬を表しているという説もあるようだが、
メディチ家がフィレンツェの歴史舞台に登場したのち、
医学者を輩出した形跡はなさそう。
確かにイタリア語で「medicina=薬」なんだけれども。
どうやら先祖をたどると関係しているらしい。


ドキドキしながらフィレンツェカードを見せ、入管と同時にボディチェック&持ち物チェック。
以後、いろいろなところでチェックはあったが、ここが一番念入りに、しっかりしていたような気がする。
空港並み…は大げさか。。

そして一番最初にカメラに収めたものは!
メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23455631.jpg
主役は中に入っている「骨」である。
当時は、聖人の骨や所有物の一部を見たり触れたりすると、
地獄での浄化年数を短縮できると信じられていたそうだ。
「聖遺物」として、あちこちで見ることができた。
素晴らしいのは骨よりも、それを収めているケース(といって良いのかな?)。
装飾も見事だし、1つひとつ違っていてそれだけで博物館ができそうだった。
しかし、最初に見たのが骨とは…。
いやいや、有難し、有難し。きっと浄化して頂けただろう。

メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23455629.jpg
メディチ家の家系図。
上から下へではなく、下から上へ読む。
この方が「栄えてるぅ」という感じがする。
メディチ家の歴史とドラマをたどり始めたら
私の人生終わってしまいそう。。なほど、すごい。
これはほんの一部である。


さて、このメディチ家の礼拝堂とは、後述する「サン・ロレンツォ教会」に付属する
「君主の礼拝堂」と「新聖具室」の2棟の総称をいう。
ジョヴァンニ・デ・メディチの設計に基づき17世紀初頭に造られた
歴代トスカーナ大公の墓所となっている。

骨やら家系図やらが飾られていたスペースから、少しばかり階段を上がったところに
「君主の礼拝堂」がある。
メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23455725.jpg
が、、、。なんと工事中。
というより、リメイク中。
この正面の両側に、それぞれ君主の像がまつられているのだが
それらは囲われていてほとんど見えなかった。

メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23002088.jpg
向かって右上に、辛うじてメディチの紋章が見える。
その下には誰かがいる…。
メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23455677.jpg
残念ながら、これが誰なのか分からない。
(調べによるとフェルディナンド1世かコジモ2世?)
ここにはメディチ家出身
歴代トスカーナ大公家の皆様が眠る予定だったそうだが
財政難ということもあって2名の像しか立たなかったようだ。
工事中、返す返すも残念だーーー。
メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23455674.jpg
あぁ、残念と上を見上げるとそこには別世界が。
メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23544343.jpg
素晴らしい天井画。今回の旅は本当に上を向くことが多かった。
オペラグラスを持参してきて正解。
多くがキリスト教にまつわる物語が描かれていて、しかも分かりやすい。


君主の礼拝堂は、壁面を大量の彩色大理石と半貴石で飾り立てている。
前面の様子を撮影できなくて本当に残念。
メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23455688.jpg
これらも全部石でできている。
メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23455620.jpg
こちらもである。
写真だとその質感が伝えられずもどかしい。
繊細にして緻密な仕事ぶり、見事な色使い…。
これらが限られた小さなスペースではなく
壁面や床に敷き詰められているのだ。
すごすぎる。
職人同士、腕を競いながら作業をしていたのかな。
「オマエ、下手だな」とかなんとか言いながら。
フィレンツェ人は競うのが好きと本で読んだ。

メディチ家礼拝堂~君主の礼拝堂~_f0376845_23455619.jpg
これがメディチ家礼拝堂の全体模型である。



by gozirappa2 | 2016-10-22 19:21 | cappella

訪れた先々で切り取ってきた風景達を集めました


by gozirappa2