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アカデミア美術館~ミケランジェロの館~

サン・マルコ美術館を見ることができず落ち込んでいるヒマはない。
フィレンツェ観光初日、最後に予定していたのはアカデミア美術館。
あのミケランジェロの生ダビデが展示されている。
比較的遅くまでオープンしている…とガイドにあったが、
鵜呑みにしてサンマルコの二の舞になってはアカン!
ということで、足早にアカデミア美術館へ。
徒歩でドンドン行けてしまう街の規模感もフィレンツェの魅力と言える。

アカデミア美術館は規模としては小さいものの、いつも観光客が長蛇の列をなしているという。
ただ、この日は夕方5時近くに行ったこともあって、ほとんど並ばずに入場することができた。
ゆっくりじっくり見るにはたっぷり時間がかかりそうだが、
ひとまずお目当てを見るには夕方近くに行った方がストレスが少ないかもしれない。

なお、アカデミア美術館は、もともとヴァザーリによって設立され、
コジモ1世が初代総長を務めたという美術学校が始まりと言われている。
18世紀には教育機関として若者の育成に励み、
美術品の収集にも力を入れたことで美術館を開館したそうだ。
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入って、まず目に付くのがこれ。
ジャンボローニャによる「サビニの女たちの略奪」(邦題)。
イタリア語では「Ratto delle Sabine」。
古代ローマの伝説的挿話のひとつだそうだ。
本物はシニョーリア広場のロッジアに展示されており、
こちらは同じ大きさの石膏模型である。
こうした模型や模写の作品が数多く展示されているのも
アカデミア美術館の特徴と思う。

そして、ミケランジェロの作品が登場する。
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<PRIGIONE(奴隷像)>と題された像は合計4体ある。
ローマ法王の墓碑の彫刻にされるはずだった。
が。計画は大幅に縮小され、作品は途中で放棄されたのであった。
またもやミケランジェロ、やってくれるのである。
しかし、こうした途中放棄の作品を見ていると
こうやって彫刻は進められるのだなぁと
改めてその才能やセンスを実感せざるを得ない。
大きな石の塊から掘り起こす…。
数学の「相似な図形」が苦手だった私には無理な話である。
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「パレストリーナのピエタ」。これも途中である。
ピエタとはイタリア語で「哀れみ、慈愛」という意味。
聖母子像において、十字架から下ろされたキリストを抱える
聖母マリアの彫刻や絵のことを指す。
ミケランジェロは4体ほど作成したと言われているが、
完成したのはたった1つ。
それが「サンピエトロのピエタ」(サンピエトロ大聖堂)である。
フィレンツェには2つほどあって、これはその1つ。

私は彫刻に詳しくないが、どうやら下から掘り込んでいくようである。
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アカデミアというだけあって、美術学校だったこともあり
生徒たちの習作がたくさん並んでいる。
私は本当に無縁だったなぁ。
粘土細工も幼稚園で終わった気がするし、
20年くらい前にやった陶芸が最後かも。

そうして歩みを進めると見えてくるのが、アレである。

by gozirappa2 | 2017-05-07 16:58 | museo

訪れた先々で切り取ってきた風景達を集めました


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